「嘔吐鳥」って最初にでた。やれやれ^^;
先日、諸事情により『王と鳥』を鑑賞することができた。前々から観たかったんだけど、いざ買おうと決意したときにはすでに遅し。Amazonじゃ在庫切れになってた。ユーズドの方には馬鹿みたいな値段がついてたしさ(今から数ヶ月ほど前)。ところが今度スタジオジブリから発売されるという。「おおー」とポッドキャスト「くりらじ」の「amadion」を聞きながら一人軽く興奮。そしてサイトをチェックして予告編をみてまた「おおー」と。そんなことをしていた当日に実物を鑑賞することができるなんて…なんかここで運を使ってしまったような気がしないでもない。
- 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
- 発売日: 2007/04/04
- メディア: DVD
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感想。
いろんな思想が背景にあるということがいろんなところで言われているけれど、それを抜きにして、エンターテイメントで観ても面白かった。階段をものすごいスピードで駆け下りていくシーンとかすごかったなぁ。転びそうで転ばない、みたいな。あの階段、実際にあったらものすごく怖いだろうな。
不思議なお話なんだけど、どこか不気味な感じがした。意地悪な王様が愛嬌のある姿として描かれている点や、一体何が目的なのか不明なのに、逃げる羊飼い娘と煙突掃除の青年を助ける鳥さん。終盤でなぜ鳥があんなことをするのかよく分からなかった。口が達者な人間に簡単に乗せられてしまう人間、というものを描きたかったのだろうか。
途中から「本物の」王様が絵から出てきた王様に入れ替わる。その後の「本物の」王様がどうなったかは描かれていない。だけどみんな絵から出てきた王様を何も疑わずに「本物の」王様だと信じてしまう…「本物」とは一体何なんだろうか。
あとは登場人物すべてがどこか悲しい影(というのか)を持っているように見えた。王様だけじゃなくて、羊飼いの娘や煙突掃除の青年、鳥さん、盲目の辻音楽家…などなど。王様なんか特に悲しい人だなぁと思った。と、ついつい同情してしまうように描かれている「悪者」という立場の王様。観ながらなんか複雑な気持ちになったのは言うまでもない。
とにかく深い内容であることは間違いないと思う。もう一度観たいなぁ。DVD発売が待ち遠しい。