鹿児島の写真愛好家たちが作っている写真雑誌がある。
クラシック・フィルムカメラが中心の雑誌だ。これがなんとフリーペーパーで配布されているから驚きである。そしてよくあるフリーペーパーのような「まぁタダだからしょうがないか」みたいな部分がない。書店で売られている写真雑誌並といっても過言ではない。
もっとも、ページ数が少ないのは仕方ないところだが、それにしてもフリーペーパーでここまでできるとは。もちろん、広告が入るスペースもあるのだが、自己主張するようなものではなく、きちんとなじんだ形で作られている。
だいたいフリーペーパーで赤城耕一氏のコラムが読めるっていう時点でもうおかしい。フリーペーパーでサルガド…フリーペーパーとはなんぞや、っていう気分になる。
考えてみれば、鹿児島は日本写真の発祥の地でもあるわけだし、写真を活かして何かするという文化みたいなものが根底にあるのかもしれない。

日本写真史 上 - 幕末維新から高度成長期まで (中公新書)
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熊本も、上野彦馬から学んだ富重利平が出たことだし、天草なんか長崎と目と鼻のさきだから写真を学んだ人も多かったようだが、このようなフリーペーパーを出すような人たちはいまのところ見かけることはない。いるのかもしれないけど、聞こえてこないところを見ると、活動は小規模なのかもしれない。 高校生の写真部も結構強いんだけどなぁ。
このフリーペーパーはブラウザだけでなくiPadやAndroidといったタブレット等でも閲覧することができる。先進的な取り組みじゃないだろうか。今後も続けて発行してもらいたいものだ。