オリンパスペンしか持ってきてなかった。持ち出せなかった。
このカメラはハーフサイズで、ISO感度だけ設定してやればあとは撮影するだけという大変簡単なカメラだ。なんせピントも固定だし。現在はデジタル化されたペンも発売されているけど、こっちはフィルム。宮本常一も利用していたことのあるカメラだ。
宮本の写真に関してはちょっと考えていることがあって、どこかにまとめたいなと思ってる。
私の手元にあるこいつは、何年前になるかな、熊本県の西原村でとある仕事をしたときの報酬で購入したものだ。中古で購入して、だいたい8000円くらいだったかな。オリンパスペンはバリエーションが豊富なので、これがどの時期のものにあたるのか、詳しいことは知らない。多分調べればわかると思うけど、基本的な路線は同じだろうし。
このカメラはハーフサイズカメラで、要は36枚撮りフィルムで72枚撮れるという、優れもの。コストパフォーマンスはかなり高い。ただ、ファインダーとレンズが連動した形じゃないので、ファインダーで覗いたまま写るわけではない。撮影時にレンズ前に指があったらそのまま写っちゃうし(ファインダーには当然表示されない)。まあ、そういうミスさえ気をつければ大丈夫なカメラだと思う。
画角は35ミリ換算でいくらになるんだろ…40ミリとかその辺じゃないかな。あまりそういうカタログスペック的な部分は気にせずに使っているから、いざ書き出そうとするとまったく知らないことだらけだったりする。
熊本の家から持ち出せたのはこいつだけだった。
GXRやD80も出してあったけど、2回目の地震で部屋の中がひっくり返ったときに本の山に埋もれてしまった。ようやく掘り出せたのがこのカメラで、残りのカメラは今でもどこかに埋もれてるはず。本をどうにかすれば出てくるとは思うけど。
何より、バッテリーが必要ないのがとてもいい。レンズ周辺のぼこぼこした部分がセレン光電池とかいうやつで、これで露光を自動的に設定してくれる…らしい。詳細はわからないが、まあ当時としては最新技術だったようだ。なので一定の光量以下になるとシャッターが切れないという親切設計でもある。暗いとシャッターを切ろうとしても、ファインダー上に「赤ベロ」とよばれる部分が出てきて、シャッターも切れない状態になる。カメラ初心者でも失敗しないように、との考えなんだろう。
ちなみにこれを解除して無理矢理撮影する方法もある。レンズ部分のダイヤルをぐりぐりと回して、絞りを強制的にF3.5まで開けるのだ。写ってるかどうかは…現像してみないとわからない。まあそれもばくち的な感じで面白いじゃないか。
今は写真にあるようにモノクロを詰めている。

FUJIFILM 黒白ネガフイルム ネオパン 100 ACROS 35mm 36枚 3本 135 ACROS100 NP 36EX 3SB
- 出版社/メーカー: 富士フイルム
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もうこの種類しかないんだね、フジだと。プレストとか好きだったのになあ。そういや熊本の冷蔵庫には、最終で買い込んだスーパープレストが2本眠っているはず。あれもどうにかして回収してこなきゃ。
被災してからの様子とかも含めて、2本分撮り切った。問題は、関西でトイラボのように現像+データ化をしてくれるお店があるかどうか。トイラボに発送してもいいけれど、あそこも同じく被災して作業が滞ってるらしいから、もう少し様子をみたいところ。 こっちで新しくお店を開拓してみるか。
GXRを回収するまではこのカメラがメインカメラになりそうだ。