iPhone14
天気予報どおりに雨になった。
そのなかをかなり飛ばすバスに乗って駅まで。
京都の市バスの夜の便はなかなかスリリングだ。日中はかなりおだやかな運転をしている運転手が多いが、夕方を過ぎると一変する。皆かなり飛ばす。遠心力だとか跳ねるとかもう関係ない。最速を目指して突き進んでいく。
しかし運転手の口調は日中よりも穏やかだ。手すり吊り革をお持ちくださいねーと言いつつ発進する。なんかいろいろ怖いのだが、京都市民はいつものこととして顔色すら変える気配がない。流石にまだそこまでに慣れることができない。
朝は30分近くかかるのに夜はその半分くらいの時間なんじゃないか。職場と駅の間の時間が。なんとなくだけどそんな気がしてならない。
割と強い雨なのだが、水飛沫を上げるかというとそれが不思議と上がらないし、窓の雨粒も流れない。窓から見る世界は、無駄に点灯している蛍光灯が雨粒を介して光っていて綺麗だと思う。それに光源が次々と変わるから同じような光が見られないのも面白い。
そういう感じで窓の外を撮影していたんだけど、そんなことをしていたのはわたしひとりだった。なんか恥ずかしい。恥ずかしいというよりも異国の人として見られていたのかもしれない。ひとりの観光客。雨の景色が珍しいんやろなあ、みたいな。実際そんな生暖かい視線があったような気がするが、まあ気のせいだとしておこう。考えすぎはよろしくない。
飛ばしているバスと暗闇のおかげでブレるかなと思っていたけどそんなことはなかったのも驚きだ。最近のスマホカメラは凄いことになってんな。しかし写りすぎもあんまり良くないから、またiPhone8Plusを単なるレトロカメラとして使おうかとか考えている。実家にそうできるかは分からないけど。
とりあえず風のように走ってもらって駅で止まっている電車に飛び乗った。ここ最近は夜が遅くなってしまってちょっとしんどい。せめてあと1時間早く仕事が片付いていればなあ…こればかりはどうしようもないけど。
明日もスリルを味わいながら帰ることになるのだろうか。わたしにも分からない。