Archetype++

写真撮って、日記書いてます。

カマキリ

朝起きたらカマキリが死んでた。

こう書くと、ほんとに何が何だかわからないが、はっきり言って自分でもよくわかっていない。とにかく朝起きたらカマキリの死骸がそこにあったのだ。つぶされたような形で。こいつはどこから入ってきたのか、それともそもそもここにいたのか。それさえもわからない。何よりおれはこいつを潰してしまったのか、なんてことに対して悶々とする。ベッドに上がり込んでいたらたぶん寝ているときに寝返りか何かで巻き込んでしまった、なんてことが容易に想像できるわけだが、今回はベッドとは違う、ベッドのそばに置いてあるカラーボックスの傍という場所なのだ。えーっとえーっと、いつどのような状況で潰れたのだろう、そしておれは(おそらくそういうことが出来るのはおれしかいない)こいつを気付かずに潰してしまったんだろう。たぶん。

死体は丁重に処理した。潰された死体は紙のようにぺろんとしてた。ただ、彼の誇りであったろうカマは潰されることなく、もとの形状を保っていたのが何とも不思議な光景だった。