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写真撮って、日記書いてます。

母方の祖父のこと。

ステキな形

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母方の祖父が亡くなった。訃報を聞いたのは出張中で、突然のこと過ぎて何が何だかわからずにいる。親父と電話して「無理して帰ってこなくていい。仕事を優先しろ。」と言われたけど、帰ったほうがいい気がしている。

 

のだが。

 

帰れない。

 

仕事の都合というか、現在開催中の展覧会は学芸員が常駐した方がいい、というよりしていなきゃならない。展示している作品に対して質問が来たり、状態の確認なりあれこれしなきゃならないから。

 

なので当分は動けそうにない。弟から電話が来て、向こうは割りと動きやすいらしいので、「よろしく頼む」と一言。嫌な兄だなと自分でも思う。「仕事」という理由に甘えているのは重々承知している。

 

母方の祖父は、ユーモアというか、ちょっとした笑い話をするのが得意な人だった。農家で、米を作っていたときは手伝いにも行ったし、学生の頃は母親経由で送ってもらった。最近米を買うようになって、ああ、あの頃はすごく得していたんだ、ありがたかったんだと初めてわかった。

 

今でも爺さんが作る米が一番うまいと思っている。品種はヒノヒカリだった。コンバインは使わずに、陰干しして乾かしていた。稲刈りと脱穀の手伝いに行ってたなあ。

小学6年の頃かな、米の作り方について電話で聞いたらものすごく詳しく教えてもらったのを覚えている。あのときとったノートはどこに行ったのだろう。たぶん無くなっちゃったんじゃないかな。でもその時の体験が、おそらくだけど、今の自分の基盤の一つとなっているのは確かだ。

 

トラクターの運転とか教えてもらったな。そういえば。

 

晩年は現役時代とは比べ物にならないくらい年を取った感じだったけど、会えばくだらない冗談を飛ばしてくる人だった。今思えば、もっといろいろと話を聞いておくんだったな。いつも後悔しかないわ…ひ孫の報告とか、そういうのもできなかったし。

 

現実的に考えて、実家に帰れるのは5月の半ば以降になりそう。最初の月命日にあうかあわないかくらい。ごめんよ、山じい。でもその日には必ず帰るからね。