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関西に移り住んで最初に覚えたのは「知らんけど」という言葉だった。放り出されるような、軽くあしらわれるような感じに聞こえるかもしれないけど、逆にちょうどいい感じの距離感みたいなものを保つことができて、すごくいいなーと思った。自分の自信がないような事に対してや、ちょっとだけテレビで見て実際の様子がわからないやつとか、そういうのを話題にするときにも最後につけることで「なんやしらんのかい」なんていう返しが来て初めて話が終わる、終わりの方向に向かえることも知った。
ボケとツッコミの文化というか、そういう「対話をしないと認めてもらえない」ような空気も感じる。この辺が九州と少しばかり違うように思う。こっちはラジオもパーソナリティがいつまでもしゃべってるし、ローカルバラエティ番組も、とにかくみんなしゃべってる。老若男女関係ない。しゃべり続けてよく疲れないなあと思う。「多弁は悪」じゃないけど、そういう文化で育った身としては初めてその光景を目にしたときビックリした。
「知らんけど」はもしかしたら会話をいったん打ち切る、クールダウンさせるためのものではないか。そんなことを最近ちょっと考えた。
まぁ、実際どうか知らんけど。