巨大人脈SNSのチカラ | |
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本:『巨大人脈SNSのチカラ』を読んだ
唐突だが、私はmixiに入っている。といっても、「入っている」だけであり、あまり活動してはいない。日記も昨年の11月分で止まってしまっている。なんだか書く気にならないのだ。知っている人に囲まれているなかで、日記を書くという行為。これがどうやら自分にとっては苦痛なようだ。その点、ブログで書くのは楽といっちゃあ楽。
友達のmixiのページを見てみると、コメントがついてたり、ほのぼのとしたやりとりが行われていたりする。これが「本来の」mixiの利用方法なのだろう。「非コミュ」的人間な私としてはその楽しみがあんまり理解できないんだけど、でもmixi内で高校時代の友達を見つけたりするとうれしくなってしまう。あいつ今どこで何してんのかなー?なんていう疑問と共に。実際、先週も一人マイミクが増えた。高校時代の親友ってやつだ。音信不通になってから数年だったけど、思いがけないところで再会。SNSという物がなかったらまた会うことはできなかっただろう。
本書は、そういったSNSがもっている「チカラ」についていろいろとわかりやすく書いてある。本書が取り上げるのはよく知られているmixiだけではない。そう、世界にはSNSがたくさんあるのだ。そしてその数の分だけそれぞれ違った魅力があるのだろう。「Flicker」なら写真でつながるということに。「Myspace」なら音楽でつながるということに。そういったSNSの解説だけではなく、現在のSNSが抱える問題にも言及してある。概していえば「SNSってどういうものだろうか?」という疑問を持った方にオススメかもしれない。
そして本書の内容に劣らないくらい魅力的なのが、著者の原田和英氏である。本文の内容とは関係のない、氏が旅した国であった出来事とかを[関係ない旅の話]として欄外の部分にいくつか書いてあるのだが、「こっちもまとめていつか出版してくれないだろうか」と思うくらいおもしろい。本書のプロフィールによると、22歳で大学を休学し、世界80カ国を放浪した、とある。うーん、すごい人だ。
消極的に、あるいは受動的に使ってきたウェブ(ブログとかmixiとかね)であるが、これからはもうちょっと能動的にやってもいいかもな、やった方がいいかもな、と思った。しかしそこまでどうやって気持ちを高めていくか。ひょっとすると、それが一番大きな問題なのかもしれない。ちょっと難しい問題である。