iPhone8 Plus
621日目。仕事の日。
朝起きて少し仕事して、あ、そろそろコーヒー沸かさなきゃと台所に立ったらムカデがいた。
いた、というよりも勝手口のドアとドアのフレームの隙間から体半分を出してしがみついているような感じだった。
長さはおおよそ10センチくらいか。一見、何かの部品のように見えて、あれ何だろと思って近づいてよく見たらムカデだった。なんでこんなところにICチップのでかいヤツがあるんだって思ったもん最初。
ああ…寒いから入ってきちゃったか。そうだよねえ部屋の中の方が暖かいもんねえ…でもここ4階。よくまあそこを登ってきたもんだ。感心しきりである。
しかし感心していても、噛まれたら嫌なのである。アイツに噛まれたことはこれまでないが、かなり痛いと聞く。やけどしたみたいになるとかいう話も聞いた。
あとはあの脚の数があんまり好きになれない。蜘蛛は大丈夫なのに、それを超えるから嫌なのかな。幸い、前回ムカデが出た時に購入したムカデ用殺虫スプレーがあるので食器類をどけてから噴霧した。
「動きを止める！」と大きく書かれているから、さすがに逃げ惑わないだろうと思っていたのに、わざわざしながら動き回った。動き回るじゃないか。何だよこれ。
食器棚の後ろに回り込まれたら厄介だ。とにかく多めに吹き付けてやったら、勢いよく棚の裏に回り、そこからまた表に出てきてそのままそこでひっくり返って死んだ。ああ…朝から大変なことをしたものだ。固まってしまった彼の体をビニール袋越しにつまみ上げながらため息ひとつ。
この部屋はなぜかムカデが出てくる。前回はお風呂場の窓アルミフレームに納まる形で伸びていたし、今回は勝手口のアルミフレームだ。アルミに何か魅力があるのだろうか。冷たいからひんやりして気持ちいいとかそういうやつ？それともアルミの出す成分が何かしら影響しているのか？
全く分からないが、一番分からないのはなぜ4階の我が家に出てくるのか、だ。これは本当に分からない。下の階から上がってきているのか？とふと思うが、その可能性は著しく低いだろう。となると、隣の部屋かなあ…ベランダに生ゴミを出しているお宅があって、そこでゴキブリがうじゃうじゃ沸いてはこちらにもやってくる。そのゴキブリを追いかけてムカデも下から登ってきているのかもしれない。
となると本当に困る。ムカデ用のスプレーが「撒いておくと忌避剤としても使えます！」てヤツだったのでベランダと勝手口の外側、そして隣の部屋に接する面にもべったりするくらい撒いておいた。しばらくは安心だろう。また出てきたときは…それはそれで大変だが。
何気なくiPhoneの写真を振り返っていたらムカデの写真が少しできて、どうも記憶にない時も出てきていたらしい。マジか。俵藤太じゃないんだぞわたしは。
ここまで遭遇率が高いと逆にこう、守護神的なヤツじゃないかと思えてしまう。単純なヤツであるから笑えない。そのくらいなぜか遭遇する。もしかするとムカデとわたしが好きな場所(ちょっと湿度がある仄暗いところ)が被ってる可能性が高い。どう考えても被ってるか。そりゃ遭遇率も高くなるわけだ。これは今後も遭遇する可能性もあるな。となると、より対策を考えた方がいいか。
藤太ならどうするかな。
