移動とお酒
乗り物に乗るときにお酒を飲む、なんていう習慣はだれが生み出したのだろうか。手元に資料がないからなんともいえないけど、少なくとも保存に耐えて、なおかつ手軽に扱える容器ができてから一般的なものになったことは想像に難くない。瓶や徳利なんかが考えられるけど、これは飲むための容器が必要になるしサイズも大きい。なにより移動中の事故で割れる可能性がある。
とはいえ、昭和30年前後の写真で五合瓶とコップを持って観光バスに乗っている人物の写真を見たことがあるから、酒飲みにとってはそういうのはあまり関係ないのかもしれない。
それ以前は竹筒や陶製の小さな入れ物に入れて旅をしていたとかんがえられるが、そのときは徒歩が中心だろうし、明治大正になって鉄道やバスといった交通網が整備されるときに何かしらの動きがあったのかもしれない。
調べてみると
調べてみるもんだね。月桂冠さんのこのホームページによれば、明治43年にすでに「コップ付きの瓶」が駅売りの酒として販売されていたらしい。ここら辺が原点になるのだろうか。
しかし当時の技術では統一規格の瓶を大量に作ることができなかったと聞いたことがある。だから瓶ビールもまだ高価だったて話。工場が稼働するようになって規格化された瓶が出回るようになってようやく、ということになるらしい。ここら辺かなりうろ覚えなので怪しい。
一方、缶ビールはというと
缶ビールは昭和33年が初登場だとか。さすがにその時代の現物は見たことないな。どこかの博物館に収蔵されているのだろうか。こういうゴミになってしまいがちなものってあまり残されてないんだよな。
ちょうど家庭内に冷蔵庫も登場しはじめるのがこのくらいの時代かな(かなりざっくりしてるけど)。新幹線の開通が昭和39年だっけか、そりゃ缶ビール持って新幹線に乗って、みたいなこともできるな。団体旅行+酒というのもこのころからなのかもしれない。
個人的には…
あと個人的な話だけど、お酒はいるとトイレが近くなるので移動中とかそういうときに酒はあまり飲みたくないのが実情。というかお茶とかもそんなに飲まない。
実をいうとこないだはじめて「移動中の電車でお酒を飲む」ことをしたのだ。はじめてだったのだ。30年生きてきて。どんだけ真面目だよ。先輩につきあって、しかも昼酒。
「これ、よかろー?」とは先輩。たしかに真っ昼間から、しかも動く景色を見ながら飲むのはなかなかいいものだった。おまけにちょっとだけ悪いことをしているような気持ちだった。悪い大人かな。
いつも発泡酒とか第3のビールなので、たまにのむとなかなかうまい。