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「ぼくは勉強ができない」は山田詠美だったか。
わたしの中では読んだこともないがタイトルだけは知っている、というジャンルのアレだ。受験でなんとなく「押さえておくと良い現代文学」的な感じで出てきて覚えたことは覚えたけど、興味が湧かなかった。その頃から小説はダメだったらしい。受験用国語はなんとかできたが、でもそれが自分の人生を彩ったかというとそんなことはなく。結局、昭和軽薄文体の椎名誠の軸で文章も書くし、頭のいい文の作りもできないまま今に至る。
今まではそれで良かったんだけど、40過ぎてさすがにいろいろ厳しくなってきた。教養というのがないので相手との話も盛り上がることもなく、何かしら上手い返しができるわけでもない、そんな場面が増えてきたように思う。
顕著なのが仕事だろう。振り分けられた仕事をこなすこともできてなくて、今日はほんとにダメだった。進捗報告もできずに何やってんだ的な感じった。まあ2人分の仕事してるようなもんだし…とは思うけど口にはできなかった。なんかそれ言い訳じみてるし。
そんなミーティングに時間は取られるし、返さなきゃならないメールで時間はかかるし、本人がやりゃいいのにっていう仕事をやったりしてたらあっという間に時間がなくなる。なんかなあ、ほんとに仕事できなくて辛さしかない。今はあんまり楽しくないしな。
おかしいなあ。前ほどそんなに面白いと思う場面は減ったように思うし、そもそも踏ん張りも効かなくなってきた。
これまでは自分の「キャッシュ」じゃないけど、それなりに蓄積していた分でどうにか乗り切れていたんだけど、ここ数年それも途切れているようだ。なんかダメなんだよね。蓄えていたノウハウ、じゃないけどなんかそういうのあるでしょ、うまく言語化できないやつが。アレがもう無い。
インプットがそもそもないから、ていう話でもあるけど、結婚してから本当にその辺がダメで、わたしは結婚生活に向いてなかったんじゃなかろうかとすら最近は思うことがある。顧みるものが無ければもう少し働けたかもしれない、とか。そんな話は相手としたことないけど。
口が裂けてもできない話その2ってやつかもしれない。
そんな感じで今日も積み残した仕事がいくつかある。家でできるものなので家でやりたいけど、家にいるといろいろな事情で何もできなかったりする。ほんとに仕事ができないな。別に仕事大好きってわけでもないんだけど、きっちりこなすってのがあるでしょ、それができなくて気持ち悪い。
はあ。「ぼくは仕事ができない」だな、これでは。
…単にこれが言いたかっただけかもね。